こんにちは、ヒャッキヤコウです。
今回は、たまたまTwitterで見かけた数学クイズが結構面白かったのでご紹介したいと思います。
調べてみると、「消えた1000円」という題で色々と文章は改変されているようです。
問題内容と元ネタ
3人連れの女性がリゾート地でホテルに入りました。ホテルのオーナーが、「空いているのは総額一晩3万円の部屋だけだ」と言ったので、この3人の女性は1万円ずつ出して泊まりました。
しかし翌朝、ホテルのオーナーは「女性のみのグループは2万5,000円に割引キャンペーン中」だったことを思い出しました。そのため、間違えて多くもらってしまった5,000円を返すよう、ボーイに言いつけて手渡しました。
しかしボーイは、「5,000円は3人で割り切れない」と考えて、自分の懐に2,000円ネコババしました。それで、3人の女性には「女性割引です」と言って1,000円ずつ返しました。
さて、3人の女性は最終的に部屋代を1人9,000円ずつ出したことになります。
計2万7,000円です。それにボーイがネコババした2,000円を足すと2万9,000円。あとの1,000円は、どこに消えたのでしょうか?
登場人物は男性になったり女性になったり様々です。
ただ、金額の内容や3人連れという設定は基本的な共通点として使いまわされているようですね。
円ではなくドルの問題も見かけたことがあります。
さて、この問題のそもそもの元ネタはどういったものなのでしょうか。
実はこれは内田百間さんという小説家の「特別阿房列車」という本で出題されている問題なんです。
夏目漱石を師とし、芥川龍之介にも慕われた小説家です。
特別阿房列車を執筆したのは1950年なので70年近く前に生まれた問題なわけですね。
このときは時代背景もあって問題の金額も3万円ではなく30円でした。
問題の解き方
この問題は最後の1行に全てが詰まっているような気もします。
そもそもこのお客さんが支払った2万7000円にはネコババされた2000円が含まれているのです。
ボーイは3000円は返していますが、2000円はネコババされているので、ネコババ分を多く払っているんですね。
2万5000円+2000円=2万7000円ということになります。
本来払うはずの金額+ボーイがネコババした2000円=2万7000円という式ですね。
この2万7000円に更にネコババ分の2000円を足しているから混乱してしまうんですね。
この2万7000円に2000円を足す式は間違っているのです。
つまり2万9000円という金額は何の意味もないのです。
適当に文章題にある数字を足してみただけです。
逆に2000円を引けば本来支払うべき金額の式になるんですけどね・・・。
このように現代でもだまされてしまう人たちが多いのでこの秀逸な問題は未だに改変されながら残っているのです。
まとめ
論理的な問題、いかがだったでしょうか。
こういった文章で淡々と式を言われちゃうと混乱してしまいますよね。
落ち着いて矛盾点を見つければなんてことはないのですが、「あれ、合ってるな・・・」と1度でも思ってしまうと大変です。
似たような問題が古典落語の「壷算」で出ています。
昔からこういった問題はややこしくなると相場で決まっているんですかね。
また面白そうな問題を見かけたらご紹介したいと思います。
ではでは。
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